佐田病院トップページ | 症状・治療のご案内 | ソケイヘルニアの手術方法

ソケイヘルニア-ソケイヘルニアの手術方法

  • ソケイヘルニアについて
  • 手術・症例数
  • メディア情報

腹腔鏡下ソケイヘルニア修復術(腹腔内到達法TAPP法)

痛みの少ない、体に優しいヘルニア修復術

鼠径ヘルニアの手術法の一つに、腹腔鏡を使用して手術を行う腹腔鏡下ソケイヘルニア修復術(TAPP法)があり、2022年現在、当院では年間250~300例前後の鼠径ヘルニアのほとんどの患者様(2021年度 鼠径ヘルニア308例中303例(98%))にこの手術を行っています。2014年9月よりこれまで主に行っていたクーゲル法に代わる形で開始し、これまでに2100例(2024年1月現在)のTAPP法を行いました。

当院の腹腔鏡下ソケイヘルニア修復術(TAPP法)では、従来から行われている鼠径部を約5cm切開してヘルニアにアプローチする鼠径部切開法(メッシュプラグ法やクーゲル法など)と異なり、まず臍部に5mmの小さな穴をあけ、腹腔鏡を入れてお腹の中からヘルニアを観察します。モニターでヘルニアを直接観察しますので患部にメスを加えることなくヘルニアの種類、大きさ、脱出した腸管などを非常に正確に確認することができます。また患部と反対側の確認もできますので、以前の鼠径部切開法の時のように術後しばらくたって反対側の鼠径ヘルニアが出現してきたなどということもほとんどなく、1度の手術で同じ傷のまま同時に行うことができます。側腹部の2つの5mm(または3.5mm)の穴から入れた手術器具を外科医が操作して手術をします。

※来院時に実際のメッシュを見ていただけます。

腹腔鏡下手術は、モニターを見ながら、限られた空間の中でメッシュを用いて鼠径部の腹壁の補強を行いますので、鼠径部の解剖(血管や神経走行)の十分な理解が必要であるだけでなく、手術器具を安全・確実に操作し、メッシュを適切に展開するためにややテクニックが必要とされています。
しかし、これまでの鼠径部切開法に比べて傷の大きさが小さいため手術後の疼痛が少なく、整容性に優れ、ヘルニア門を直接観察し確実にメッシュを展開でき、用いるメッシュもしなやかでやわらかいなど利点が鼠径部切開法に比べて非常に多いため、治療法としての良さがゆえに当院ではほとんどの患者様に適用としています。
当院ではこの手術(TAPP法)の所要時間は平均約45~50分です。両側の場合は平均約1時間15~20分です。当院では従来の鼠径部切開法と比べても手術時間も遜色ありません。

そけいヘルニアの手術症例数【都道府県順】

医療機関名称 症例数
群馬 SUBARU健康保険組合 太田記念病院 224
東京 順天堂大学医学部附属順天堂医院 295
医療法人社団俊和会寺田病院 288
千葉 松戸市立総合医療センター 205
埼玉 埼玉医科大学病院 247
医療法人社団 愛友会上尾中央総合病院 235
社会医療法人財団石心会 埼玉石心会病院 209
富山 富山県立中央病院 206
静岡 社会福祉法人聖隷福祉事業団 総合病院聖隷浜松病院 306
静岡市立静岡病院 216
愛知 日本赤十字社愛知医療センター 名古屋第一病院 282
医療法人豊田会 刈谷豊田総合病院 255
愛知医科大学病院 242
藤田医科大学病院 231
愛知県厚生農業協同組合連合会 安城更生病院 229
愛知県厚生農業協同組合連合会 豊田厚生病院 205
岐阜 大垣市民病院 280
大阪 多根総合病院 299
兵庫 加古川中央市民病院 210
広島 地方独立行政法人広島市立病院機構広島市立舟入市民病院 207
福岡 医療法人 佐田厚生会 佐田病院
301

※調査期間:2021年4月~2022年3月

厚生労働省
令和3年度DPC導入の影響評価に係る調査「退院患者調査」の結果報告について 疾患別手術別集計より抜粋

※この記事・写真等は、(株)メディコンの許諾を得た上で転載しています。
無断で複製、送信、出版、翻訳等著作権を侵害する一切の行為を禁止します。

従来の手術方法

以下の従来の方法は当院では現在、標準では行っておりませんので、必要な場合のみ来院時にご説明いたします。

メッシュ - プラグ法
ポリプロピレン製のプラグを筋膜の弱い部分に入れて、ヘルニアの出口を塞ぐ方法です。本邦では広く行われてきました。当院では前立腺癌術後(これも現在は全例、腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP)を行います)や鼠径ヘルニア再発の患者さんの一部で腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP)が行えないと判断される場合にのみ採用されます。

Kugel法(クーゲル法)
形状維持リングに縁取られたポリプロピレン製の楕円形メッシュで筋膜の弱い部分を内側から覆い、腸などが出てくるのを防ぎます。当院では2014年までは主に行っていましたが、現在は行いません。

マーシー法
鼠径部を切開して筋膜同士を縫い合わせる方法です。この方法は、施設によっては若年女性の方に採用されていますが、当院では腹腔鏡下手術を行っていますので、お気軽にご相談ください。

インターネットからのお問い合わせ
症状・治療のご案内
  • 外科
  • 胆石症
  • 一般・消化器外科
  • 多汗症
  • がん治療
  • ソケイヘルニア
  • 呼吸器外科
  • 整形外科
  • 脊髄脊椎
  • 肩外来
  • 消化器内科
  • 内視鏡
  • 肝臓内科
  • C型肝炎
  • 内科・循環器科
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 糖尿病内科
  • 糖尿病内科
  • 健康診断・人間ドック
  • 健康診断・人間ドック