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骨セメントによる経皮的後弯矯正術(BKP:バルーンカイフォプラスティ)について

骨粗しょう症の患者様は、高齢化に伴い近年非常に増加しています。
骨がもろくなってしまったため、日常生活の軽微な動作や転倒によって、脊椎圧迫骨折を起こす症例が増えています。激しい腰痛・体動痛が出現し歩行できなくなります。

治療としてはまず第一に保存療法を行います。
入院による安静、ギプスもしくはコルセットを作成し、薬物療法(鎮痛剤や骨粗鬆症薬)も同時に行います。コルセット装着後、一週間程度で徐々に起立、歩行などのリハビリテーションを施行し、日常生活への復帰をめざします。一方、保存的治療にもかかわらず骨融合が得られず、偽関節になる症例も10-20%報告されています。神経障害が出現しなくても、偽関節による腰背部の体動痛が高度の場合、手術侵襲の小さな経皮的後弯矯正術または経皮的椎体形成術(BKP:Balloon KyphoPlasty)が適応となります。

BKPは1990年にアメリカで開発された新しい治療法です。
アメリカ・ヨーロッパでは、すでに70万以上の症例経験があります。日本においては、2005年9月~2009年5月まで国内臨床治験を行い、その有効性と安全性が確認されました。2010年に厚生労働省の承認を得て、2011年1月より保険適応が認められています。

施行可能な認定基準として、日本脊椎脊髄病学会の認定指導医もしくは日本脊髄病学会の専門医が常勤する事、BKP特定の専門トレーニングを受けた医師のみが行うこととなっています。当院はBKPを実施できる施設として認定されており、2012年3月より当院でもBKPを実施しております。当院では3名の整形外科専門医(藤原・斎田・宮岡)が施行免許を持っています。

手術適応
骨粗しょう症による1椎体の脊椎圧迫骨折で、十分な保存的治療によっても疼痛が改善されず、日常生活に支障のある症例

手術方法(PDF
・全身麻酔での手術(日本麻酔下学会認定指導医が担当)
・放射線イメージ(2台使用し、2方向から立体的にガイドピンの位置を判断)
・傷口は1cm程度(背中側に2カ所)、出血は少量
・手術時間は30分~1時間
・翌日から軟性コルセットを装着し起立歩行訓練開始可能(アメリカでは日帰り手術だそうです)

BKPの手術方法を動画で見る


合併症
全身麻酔における危険性
セメント注入時の危険性:セメント漏出(血管内迷入を含む)、肺塞栓・神経障害
※BKPのため開発された高粘調度のセメントを使用することにより危険性を軽減
隣接椎を含めた他の椎体の再骨折 2年以内に10~20%との報告あり

腰椎性疾患

腰痛は国民的な愁訴といえます。
厚生労働省調査では男性で第1位、女性では第2位と極めて高い有訴率です。45歳以上では10人に1人、75歳以上では5人に1人が腰痛持ちです。

多くの場合は、原因が特定出来ない非特異的腰痛です。
急性期の強い疼痛時期には、NSAID剤(非ステロイド性消炎鎮痛剤痛)の短期服用や、硬膜外ブロックなど神経ブロック治療で、疼痛の緩和が期待出来ます。3ヵ月以上持続した腰痛(慢性腰痛)には、運動療法(腰痛体操、有酸素療法など)によって腹筋・背筋を鍛えることによる体幹の安定、内因性オピオイド(エンドルフィン)分泌促進によって、疼痛改善が期待出来ます。心因性の要素も慢性化の原因になります。精神的ストレスの解消のために、認知行動療法など心療内科治療が必要な場合もあります。

薬物療法としてはオピオイド系鎮痛剤(トラムセット配合剤、ノルスパンテープ、トラマール)などの新薬が有効です。
一般に非特異性腰痛に手術適応はありません。椎間板の変性が1カ所か2ヵ所に限局し、椎間板ブロックによって腰痛が一時的に消失する“椎間板性腰痛”の患者様には腰椎後方経路椎体間固定術(PLIF)やTLIF(椎間孔経路椎体間固定術)などの固定術の適応があります。

腰椎椎間板ヘルニア

欧米では人口の約1%が罹患し、手術患者は人口10万人当たり約45人です。
腰痛・下肢痛の代表的原因の一つに挙げることが出来ます。20~40代に好発し、比較的男性に多い傾向があります。下位腰椎(L4/5 L5/S)で主に生じます。 原因は多岐に渡りますが、労働やスポーツ、喫煙や遺伝的要因の関与が指摘されています。喫煙は1日10本あたり、1.3倍ヘルニア発症の危険性が上がります(1日20本吸う人は1.3×1.3 1.7倍の危険因子)。

全脊椎手術の中で、脊柱管狭窄症に並ぶ2大手術です。

近年、椎間板ヘルニア自然消退する報告が多数あります。そのため、医療機関では以前のようにすぐに手術治療は行わず、保存療法期間を延ばす傾向にあります。典型的な症状は、強い腰痛で発症し、数日で下肢痛へと進展します。 保存療法で軽快に向かい、2カ月程度でヘルニアの消退に向かいます。消退の機序はマクロファージによる貪食と考えられます。ヘルニアの脱出形態では脱出型、遊離脱出型が消退の割合が高くなります。薬物療法としては、従来汎用していたNSAID剤(消炎鎮痛剤)に追加して、ガバペンチン(リリカ)が有効です。

また神経ブロック治療(特に選択的神経根ブロック)で即効性の痛みの軽減が期待出来ます。MRIで病変レベルを確認し、ヘルニアによる圧迫が確認出来た神経根に選択的にブロック注射をおこないます。当院では現在麻酔科医と連携しておこなっています。
ブロック効果が一過性で、症状の再燃があり、①非常に激痛で日常動作が困難な場合 ②筋力低下が出現してきた場合(多くは足関節背屈低下)、巨大ヘルニアで膀胱・直腸障害が出現した場合は早期の手術を考える必要があります。膀胱・直腸障害では緊急手術(24時間以内の手術)が必要となります。

当院では、臀部~下肢痛のみ(坐骨神経痛)の患者様には、脊椎用顕微鏡下のLove法(部分椎弓切除+ヘルニア摘出術)を行っています。
皮膚切開は約3.0cmで片側の椎弓の一部分を切除し黄色靭帯を除去し、神経を圧迫するヘルニアを摘出します。
手術時間は約30~60分程度です。術中の出血量も軽微です。翌日からコルセットで独歩歩行可能です。長期経過における術後ヘルニア再発率は約3~7%です。
術後早期の復職、運動再開や喫煙は再発率を上げます。(禁煙は明らかに再発率を下げます)

デスクワークでは術後2~3週間、重労働では2~3ヶ月での復職が推奨されています。激しいスポーツは3~6ヶ月過ぎての再開が良いと考えます。日常生活では約2か月間軟性コルセットを装着します。強い腰痛をともなう腰椎椎間板ヘルニアの患者さんには、治療法を検討する必要があります。腰痛の原因が、神経根性の腰痛であるか椎間板性の腰痛であるかです。神経根ブロック、椎間板ブロックを行い、腰痛の責任病因を同定します。椎間板性の腰痛と判断した場合、通常、ヘルニア摘出に追加して、TLIF(椎間孔経路椎体間固定術)まで必要となる場合もあります。

スポーツリハビリ治療では体幹筋トレーニング、柔軟トレーニング、筋再教育トレーニングなどを併用して術後1ヶ月前後での早期のスポーツ復帰が試みられてきています。しかしながら 再発率など不明な点も多く、患者さまと十分に話し合いながらのリハビリプログラムの作成となります。

術後再発腰椎椎間板ヘルニア

全国的な調査では腰椎椎間板ヘルニア手術術後の再発率は約3~7%といわれています。
術後3ヶ月の重作業・スポーツの禁止、禁煙などが予防に大切です。再発した場合はまずは薬物療法・神経根ブロック治療などで経過を診ます。

日常生活に支障がある症状の持続がある場合はやはり再手術の検討が必要です。
初回手術よりやや骨切除を拡大した顕微鏡下のLove 法(部分椎弓切除+ヘルニア摘出),手術所見でヘルニアの脱出孔が広い症例、術後癒着が高度と思われるにはTLIF(椎間孔経路椎体間固定術)・腰椎後方経路椎体間固定術(PLIFも検討します。再手術は高度な癒着があり、神経剥離には顕微鏡が必須です。一般的には、初回手術施設での再手術が安全だと思われます。

腰部脊柱管狭窄症

タレントのみのもんた氏が手術をした事で,一躍名が知れた疾患です。
高齢化が進み、患者様が多くなっています。 腰を伸展(伸ばす)とお尻から下肢に痛みが走ったり、歩行後にだんだんとふくろはぎやお尻に痛みが広がり、シビレが出現して長く歩けなくなります。特徴的なのは、椅子に座ったり、しゃがみ込むと下肢の症状が改善する事です。 腰を曲げる姿勢では、馬尾神経の圧迫が軽減されるためです。そのため歩行障害が強くても、自転車走行では症状が出ません。
〈腰部の脊柱管が骨性あるいは軟部組織など様々な要因で狭小化し、馬尾神経や神経根を圧迫して症状が出現します。神経組織の機械的圧迫とそれによる血行障害の関与が考えられています。

前述の通り、間欠性跛行(かんけつせいはこう〉歩くと痛み、休むと治る が特徴的です。腰部脊柱管狭窄症には3つのタイプが存在します。

神経根型 片側の腰部から下肢にかけて痛みやシビレが出る坐骨神経痛に似た症状が特徴です。
馬尾型 両側の下肢のシビレが主体。加齢とともに症状は徐々に悪化していく傾向があります。
異常知覚や下肢の脱力感などが認められます。症状が重症化すると頻尿・残尿感・便秘といった排尿・排便障害をきたします。
勃起不全などの性機能不全が起こる可能性もあります。逆に歩行後に持続勃起(プリアピズム)症状が出ることもあります。手術適応症例がほとんどです。
混合型 神経根型+馬尾型の合併
治療法 腰部脊柱管狭窄症は、初めは薬物療法リハビリ治療、神経ブロックなどの保存療法を行うことが主体です。
除痛目的に非ステロイド系消炎鎮痛剤、プレガバリン(リリカ)、末梢血管拡張作用のあるプロスタグランジンE1誘導体製剤(オパルモンなど)などの内服治療、疼痛が非常に強い場合は硬膜外ブロック、神経根ブロック治療などを外来でおこなってみます。(ペインクリニック外来と連係しています)
神経根型は上記保存療法で緩和される事があります。馬尾症状や神経根症状で保存療法が無効な場合手術治療を考慮します。
また平地で500m以上歩けない場合などは手術適応となります。
膀胱・排尿障害、性機能障害、下肢の筋力低下の場合も早期の手術の検討が必要となります。膀胱・直腸障害(尿閉)、MMT(徒手筋力テスト)0-1の筋力低下の場合は24時間以内緊急手術が必要です。
当院での手術方法 手術治療では、神経を損傷しないように神経の圧迫を解除します。圧迫の主因は黄色靭帯です。
腰椎は身体の大切な支持組織ですから、神経の圧迫を確実に除去しながら、骨組織(椎間関節)の切除は出来るだけ少なくする必要があります。
腰椎棘突起を縦割し、腰筋群の骨からの剥離を最小限とした低侵襲の拡大椎弓開窓術を行っています。神経周囲の剥離操作(骨切除・黄色靭帯の剥離)には脊椎顕微鏡下に安全に行っています。
椎間関節をほぼ温存した棘突起縦割式トランペット型椎弓拡大開窓術を行い、術後不安定性を起こさないように施行しています。
縦割した棘突起は孔を開け、再度縫合し再建しています。 1椎間の手術時間は40分~1・5時間、2椎間では1.5~2時間程度です。通常の出血量は10~100㏄以下です。術後は翌日から軟性コルセットを装着し、独歩.歩行器で歩くことが可能です。術後の入院期間は約2週間です。
60歳以上の患者様がほとんどで、強い腰痛を伴うことはまずありませんので、 金属による固定術である腰椎後方経路椎体間固定術(PLIF)まで必要になる事はありません。

腰椎変性すべり症

腰部脊柱管狭窄症同様に脊柱管の狭小化がおこります。そのため症状は脊柱管狭窄とほぼ似ています。 椎体の間で通常上位(頭側)の椎体が前方(お腹側)に滑ります。レ線、MRIで確認します。 治療法は腰部脊柱管狭窄症とほぼ同様です。すべりの強い患者様は狭窄症より若い年齢で発症する場合もあります。 保存療法が無効な場合は、やはり手術の検討が必要です。 強い腰痛を伴っていない症例が多く、椎間関節の温存が可能な場合が多いので、当院ではすべり症に対しては除圧術を適応とする事がほとんどです。

脊柱管狭窄症と同様に棘突起を縦割、腰筋群の剥離を最小限とした低侵襲の拡大椎弓開窓術を行っています。 ほぼ完全に椎間関節を温存した棘突起縦割式トランペット型開窓術を行い、術後不安定性を起こさないよう特に注意しています。 当院での変性すべり症術後5年以内に、再狭窄で再手術をした症例は3パーセント程度あります。辷り進行に伴う脊柱管の狭窄症状や椎間孔狭窄症状の出現です。その場合は顕微鏡下に症状側の椎間孔経路椎体固定術(TLIF)をおこなっています。再手術で硬膜損傷など神経合併症を起こした症例はありません。

すべり症で下肢症状にプラスして腰痛の強い症例、術前不安定性の強い症例(レ線動態撮影、すべり率などで検討)、椎間関節の温存が難しい症例 (CTでの椎間関節の形態、神経圧迫状態の検討)で除圧術では術後に再狭窄の可能性が高い症例に関しては初回から腰椎後方経路椎体間固定術(PLIF)を行うこともあります。

※腰椎変性すべり症は除圧術・固定術など術式が脊椎専門病院でも意見が分かれる疾患です。 除圧術でも顕微鏡や内視鏡、肉眼手術などによって治療成績の差が出ます。変性すべり症のほぼ全例に対して腰椎後方経路椎体間固定術(PLIF)もしくはTLIFや後側方固定(インプラント挿入)を 施行する脊椎専門施設もあります。固定をしない場合、除圧不足や再狭窄(すべりの進行)の危険性、腰痛の遺残などの可能性があるためです。当院ではすべりの進行や再狭窄を避けるため、顕微鏡下に椎間関節をほぼ完全に温存し、神経組織の除圧をしっかり確認するように努めています。

腰椎分離すべり症

50代以下の方は腰痛を伴う場合が多く、腰椎後方経路椎体間固定術(PLIF)が必要になる場合が多くなります。 腰痛が無く神経症状のみで、椎間関節が温存可能な場合、棘突起縦割式トランペット型開窓術分離部除圧で対応できる場合もあります。

頚椎症性脊髄症

両手の巧緻障害(はしやボタン掛けが出来ない)両手のシビレ、脱力感 歩きにくさ、ツッパリ感などが典型的な症状です。 進行例では四肢麻痺がより重症化し、膀胱機能障害(おしっこが出来ない、回数が多い、残尿感、失禁)や便秘がおこります。 シビレの範囲、筋力低下の部位は、頸髄の障害部位によって違ってきます。症状は段階的に進行する場合が多いです。

先天的に脊柱管が全体的に狭い場合や多くの頚椎後縦靭帯骨化症(0PLL)の場合は、 頚椎後方からの展開による頚椎椎弓形成術(桐田―宮崎法)を行っています。 手術中の脊髄除圧の確認に、術中の超音波エコー検査を行っています。

症例によってはより低侵襲のskip laminotomy(白石法)を選択する場合もあります。

1,2ヶ所の頚椎前方からのヘルニアや骨棘などの圧迫の場合は、前方固定術(腸骨より採骨した半層骨を移植…国分法)を行っています。後方の手術は約1週間の簡易ソフトカラーの固定、前方手術の時は約3週間のカラー固定が必要です。

神経腫瘍

近年、外来のMRI導入により偶然発見されるケースが多くなっています。 当院の症例では馬尾腫瘍が最多です。 顕微鏡下に硬膜を切開して腫瘍を摘出し、硬膜を再縫合します。当院での過去の症例は髄膜腫、神経鞘腫、paraganglionなどです。 過去11年間の短・中期成績ですが今のところ再発症例はありません。手術後は定期的な外来でのMRI検査による経過観察が必要です。

頸椎後縦靭帯骨化症(OPLL)

脊椎の椎体後壁の後縦靭帯が肥厚・骨化して脊髄を圧迫する疾患です。頸椎のみならず、胸椎や腰椎にも発生します。 骨化には遺伝的な背景があるとされ基礎的な研究が進んでいますが、根本原因は不明です。骨化を抑える薬剤は今のところありません。男性が女性の2倍程度多く、白人は0.1%前後なのに日本人は2~3%と多い傾向にあります。骨化は成人になってから徐々に進行し、 脊髄症の発症は50歳前後が最も多くなります。

初めは四肢のシビレから発症することが多いです。次第に箸が使いにくい、 書字がしにくいなどの巧緻運動障害や階段で手すりが無いと不安、歩行がしにくいなどの症状が明確になってきます。 日常生活が不自由な状態になれば手術適応となります。手術は今後の神経症状の進行の停止が目的となります。 そのため脊髄症状が出現し始めた早期に手術をおこなう傾向にあります。

手術により症状の悪化や、頸部痛の増強、頸椎の動きの制限などの障害も遺残する可能性があります。手術方法としては 前方からと後方からの手術があります。多くの場合、当院では頚椎椎弓形成術(桐田―宮崎法)を選択する場合が多くなります。頸椎の後弯がある場合は金属での固定の追加が必要になる場合があります 。

限局した骨化、脊柱管の60%を越える骨化がある場合は前方からの除圧(骨化浮遊術)を検討する場合があります。全体的に難易度が高く、 合併症の頻度が高い手術なので、術前にインフォームドコンセントを特に時間をかけておこなっています。

頸椎椎間板ヘルニア

頸部を伸展(天井を向く)と肩から上肢に痛み(シビレ)が放散します。また肩甲骨部に痛みが出現することもあります。

頸椎の椎間板が突出し左右の神経根に刺激を与える事によって痛みを誘発します。外来ではMRIで画像診断をします。 筋力低下や脊髄症状が無い場合は原則として保存療法をまず試みます。薬物療法 :非ステロイド性消炎鎮痛剤・プレガバリン(リリカ)・長期化した場合オピオイド系鎮痛剤(トラムセット配合剤・トラマール・ノルスパンテープなど)、頸椎カラー固定、頸椎持続牽引(入院が必要)などです。薬物療法、安静療法でほとんどの方が症状の改善が認められます。 疼痛が強い場合は頸部選択的神経根ブロック、下位のヘルニアの場合は星状神経節ブロックも有効な場合があります。 多くの場合は3~4週間で疼痛は軽快します。腰椎椎間板ヘルニア同様自然消退の報告もあります。強い疼痛が遺残して保存療法が無効な場合、 また筋力低下などがある場合、脊髄症状の出現など場合は手術治療を考慮します。

以前は前方からの手術が主体でしたが、 現在はヘルニアの位置によって手術方法が異なっています。正中型のヘルニアの場合は顕微鏡下にヘルニア摘出し頸椎除圧前方固定術 (腸骨より採骨した半層骨を移植…国分法)をおこなっています。左右の椎間孔部のヘルニアは後方からの小切開による顕微鏡下椎間孔開窓術+ヘルニア摘出術(key hole foraminotomy)をおこなっています。

腰椎分離症

発育期のスポーツ選手に好発する脊椎の疲労骨折です。
18歳以下のスポーツ選手の腰痛の20~40%を占めると言われています。
スポーツ中に繰り返されるストレスによる腰椎関節突起間部に生じる疲労骨折です。男女差があります。最近の報告では日本人男性7.1% 女性4.0%程度です。症状の特徴としては、腰痛が主症状です。 腰痛は、スポーツ中やスポーツ後に生じることがほとんどで、日常生活中に痛くなることは少ないですが、疲労骨折が生じ、内出血がひどい場合では、普通の動作でも痛くなります。

腰痛は、後ろに反ったときに増強するという特徴があります。 単純レントゲンの斜位像はっきり診断出来る場合は腰椎分離症が完成し終末期の状態です。終末期は偽関節の状態で、骨折部が固くなってしまっています。早期の診断にはMRIとCT検査が有用です。CTでは初期、進行期、終末期の3つの時期にわけられます。骨癒合を期待するには手術が必要となります。超早期の骨折ではCTでも診断が不確実な時があります。その場合はMRIが有用であると徳島大学から報告されています。MRI(T2撮影脂肪抑制が有用)で、 椎弓根に浮腫が出現した場合、超早期や早期の腰椎分離症と診断します。これは非常に診断価値が高いものです。 MRI はレントゲンやCTと異なり、X線を使わないので、子どもの体に低侵襲の検査です。

CTによる診断での病期により治療法は異なります。

初期のほとんどの症例と進行期の約半数ではコルセット装着を3~6か月行い、スポーツを中止すると骨折部は修復され癒合します。 MRIでの前述のサインが見られる場合、高率に癒合する可能性があります。発育期の腰椎分離症治療の理想的ゴールは、骨修復・骨癒合と考えておりますので、 この時期に確実な診断を行い、保存的治療を始めることが重要です。しかし、腰椎分離症が発見された時、 すでに終末期になっている場合では、保存的治療で骨折部が癒合することはありません。

スポーツ中の腰痛をコルセット、安静、内服、シップなどで和らげることが治療の中心になります。治療により腰痛を管理さえすれば、腰椎分離症でも運動可能ですし、プロスポーツ選手にもなれます。 腰椎分離症は、早期発見が重要な疾患です。骨折早期に診断されれば、体幹装具で治療すれば骨癒合が期待出来ます。 進行期、終末期になると癒合は期待出来なくなります。難治性の腰痛が遺残した場合は手術治療が選択されます。 手術治療としては、分離部修復術(骨移植)で分離椎弓を固定するため椎弓根スクリュー+wiring法(テクミクロンテープを使用) もしくは椎弓根スクリュー+ロッドフック法を行っています。高齢で神経根刺激症状だけの患者様には分離部除圧術で行ける場合が多いです。

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